大使挨拶

駐スイス日本国特命全権大使 本田悦朗

 

 

在スイス日本国特命全権大使 前田隆平

 

 

 

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 2016年6月から駐スイス日本国大使としてベルンに駐在しております本田悦朗です。私はこれまで,ワシントン,モスクワなど海外での勤務を少なからず経験してまいりましたが,スイスでの勤務は初めてです。長年にわたり日本と良好かつ親密な関係を維持し,2014年の国交樹立150周年を経てその関係が益々深まりつつあるスイスにおいて勤務できることは,大変光栄であり,心から喜んでいます。

 日本とスイスは,地理的に遠く離れ,また,歴史的・文化的背景が大きく異なるにもかかわらず,自由,民主主義,市場経済,基本的人権の尊重,法の支配といった基本的価値や,質実剛健,我慢強さ,勤勉といった国民性を共有しています。そして,両国は,正にこのような共通の基盤に基づく視点や立場から,国連をはじめとする国際社会の場で協力を進めてきています。私は,駐スイス日本国大使として,二国間関係の更なる強化を目指すことは当然の責務ですが,加えて,法の支配に立脚し,人々が平和に暮らせる国際社会の実現に向け,国際場裏での日スイス協力関係を益々強化していきたいと考えています。

 さて,このように共通点が多々見られる両国ですが,それぞれの国内事情をつぶさに観察すれば,もちろん相違点も多々指摘することができます。そして,私が見るところ,そのような相違点の中には,日本としてスイスを見習うべき点が多々含まれているように思われます。例えば,スイス人は一般的に,一人一人が国を支えているという政治的意識が高く,また,愛国心や自国を誇りに思う心が強いと思います。この点については,スイスが国民投票に代表される直接民主制を敷いてきたこと,伝統的に武装中立を国是とし国民の間に高い国防意識が育まれてきたことなど,歴史的・文化的背景が大きく異なるとはいえ,日本人にとって大いに参考となるのではないかと考えます。

 また,経済面に目を移せば,スイスは,フラン高による輸出の伸び悩みや、人件費が周辺国と比して高い水準にあるといった厳しい環境にありながら,世界的な知名度を誇るブランド力などを上手く活用して高い国際競争力を維持することに成功しており,一人当たりGDPが世界第5位(約8万6千米ドル。2014年世銀統計)と極めて高い生産性を有しています。実は,私は,2012年12月からベルンへ赴任する直前までの約3年半,内閣官房参与として安倍総理の経済政策「アベノミクス」を支える顧問役を務め,その間,最も成功している経済政策の一つとしてスイス経済に常に注目しておりました。日本経済も,「メイド・イン・ジャパン」といえば連想されるように,品質の信頼性,きめ細かなアフターサービスなどの面で定評がありますが,スイスの経験にも学ぶべきところが多いと感じています。私は,現在,駐スイス日本国大使(兼駐リヒテンシュタイン日本国大使)の任にありますが,同時に,欧州金融経済担当大使を仰せつかっています。欧州の内側に身を置き,スイス経済及び欧州経済を至近距離から注視しつつ、日本経済の潜在力の発揮に向けて欧州との協力を進めたいと考えています。

 さらに,スイスは日本人にとって人気の観光旅行先として常に上位にあり,2015年の統計によれば,スイスを訪れる日本人渡航者数は年間約22万6千人にも上っていますが,逆に日本を訪れるスイス人渡航者数は年間約4万人と大きな差があります。互いの国民が相手国の社会・文化に直接触れることができる観光は,人的交流や相互理解の促進に大きく貢献します。幸い、日本へのスイス人渡航者数は近年増加傾向にあります。日本は遠い、言葉も通じないという理由で日本への旅行を敬遠される方もいらっしゃるかもしれませんが,現在、日本は観光立国を目指して世界のお客様の御来訪を心から歓迎しておりますので,どうぞ御安心して日本へお越し下さい。そして,日本の良さを是非実感して来て下さい。私の在任中に,日スイス間の相互交流がこれまで以上に増えることを願ってやみません。

 最後になりますが,日本に関心を有していただいている皆様,そしてスイス及びリヒテンシュタインにお住まいの在留邦人の皆様,当館は,皆様にとって常に身近な存在でありたいと考えています。何か御質問やお困りのことなどがありましたら,どうぞ御遠慮なくいつでも当館に御連絡下さい。

 

駐スイス日本国特命全権大使
本田 悦朗

 

大使略歴 PDF 

信任状捧呈(2016年6月23日,スイス)

信任状捧呈(2016年6月22日,リヒテンシュタイン)