令和元年秋の外国人叙勲

令和元年11月3日
 令和元年11月3日,日本国政府は,令和元年秋の外国人叙勲受章者を発表し,スイスにおいては,以下の2名が受章されました。


1 ジェローム・デュコール(Jérôme Ducor)氏
 
主要経歴: 元 ジュネーブ民族学博物館東洋部長
現 ジュネーブ大学文学部日本学科講師
 
住所(国籍): スイス ジュネーブ州(スイス,フランス)
 
功績概要: スイスにおける日本文化の紹介及び日本・スイス間の相互理解の推進に寄与
 
賞  賜: 旭日小綬章

 デュコール氏は,約24年間にわたりジュネーブ民族学博物館東洋部長を務める中で,日本文化に関する展示会の開催,美術品の新規取得・保存・デジタル化等を通じて,スイスにおける日本文化の紹介に大きく貢献してこられました。また,日本仏教の研究者として,書籍の執筆,翻訳,講演会も行っておられます。法然の「選択本願念仏集」の翻訳により,平成20年に小西国際交流財団日仏翻訳文学賞を受賞されています。また,ローザンヌ大学では約25年間,ジュネーブ大学では約12年間教鞭を執られ,日本の文化,精神性及び宗教に対する理解促進にも貢献されました。平成29年7月には,これらの貢献が評価され,同氏は外務大臣表彰を受賞されています。


2 ウルスラ・シュタイナー(Ursula Steiner)氏
 
主要経歴: 元池坊スタディ・グループ・ベルン代表
 
住所(国籍): スイス ベルン州(スイス)
 
功績概要: スイスにおける生け花の普及を通じた対日理解の促進に寄与
 
賞  賜: 旭日単光章

 シュタイナー氏は,平成6年に池坊教授資格を取得後,平成8年に池坊スタディ・グループ・ベルンを設立され(平成23年1月まで初代代表),以来,一貫して大きな熱意を持って生け花の指導に取り組んでこられました。また,ベルン州を中心としつつ,スイス各地で数多くの花展,レクチャー,デモンストレーション等を実施され,スイスにおける生け花の普及並びに生け花を通じた対日理解の促進及び日スイス友好親善関係の強化に大きく寄与されました。さらに,同氏には,在スイス日本国大使館が開催する花展等にもこれまで多大な協力をいただいた他,平成7年から平成26年までは天皇誕生日祝賀レセプションに生け花作品を提供いただく等,同館の活動に対し非常に大きな貢献をしていただきました。平成23年7月には,これらの貢献が評価され,同氏は外務大臣表彰を受賞されました。


 在スイス日本国大使館及び在ジュネーブ領事事務所は,御両名による日スイス関係の深化に対する数々の貢献及び協力に改めて感謝申し上げるとともに,この度の勲章受章に心からお祝い申し上げます。