白石大使の和牛PRイベントへの出席(10月14日)

令和3年10月20日
taishi ni yoru aisatsu
Wagyu
Wagyu
白石大使は,10月14日,日本大使館及びJETRO共催の和牛PRイベントに出席しました。

白石大使の感想


 10月14日午後,ベルン市内のホテルで日本大使館とJETRO(日本貿易振興機構)ジュネーブ事務所共催の和牛試食会が開かれました。

 和牛は世界でもそのうまさが知られるようになってきましたが,まだまだ知名度不足の感は否めません。ベルン市内のスーパーでも和牛肉は手に入るのですが,日本産とは限らないようです。

 今回の和牛試食会は,ちょっと変わった牛の肉を味わってもらおうというものです。試食用に日本から輸入されたのは月齢100か月(生後8年)以上の,いわば高齢牛で,日本では廃用牛と呼ばれ、ペットフードなどに加工されることもある牛の肉です。

 一般的には,食用の肉牛は30か月(生後2年半)ぐらいで食用として利用されるのですが,今回の和牛肉は子牛を6頭ぐらい産んだ経産牛を,適切な管理と飼料で「再肥育」し,高品質な肉を提供する肉牛として活用する取り組みの成果なのだそうです。

 試食会には,スイス国内のレストラン関係者,和牛販売店,メディア関係者が集まり,ホテルの料理人の手で調理された,部位の異なるステーキを味わいました。生産農家の説明を聞きながら一切れずつ口に入れ,食感や味を比べていましたが,柔らかさやうまみを感じ取っていたようです。その場で買い入れの申し込みがあるなど,反応は上々で生産者も満足げでした。

 試食会の冒頭,私は「和牛肉がスイスの食文化をいっそう豊かにし,地元スイス産の牛肉と共存できるようになることを期待します」とあいさつしました。牛肉を含め農産物の輸出入にはそれぞれの国の生産農家の利害,規制の壁が立ちはだかるのですが,国境を越えて消費者にいいものを安く届けるお手伝いを,大使館としてもしていきたいと感じた次第です。