白石大使の活動報告コメント「リヒテンシュタイン五輪関係者との意見交換<小さな所帯ながら大きな希望が見えた>」

令和3年12月17日
オリンピック委員会会長等と
Schwendinger選手及びSchierscher選手と
11月初旬のグラウビュンデン州訪問は2日目にサンモリッツからダボスを抜け、リヒテンシュタインの首都ファドーツに向かうルートをたどりました。

ダボスは毎年1月に世界的に有名な国際会議が開かれるリゾートです。各国の首脳や経済界の有力者が集い、熱いテーマで議論する場として知られています。もちろん日本からも注目を集め、最近では安倍首相が参加しました。

今年はコロナ禍のため開催が見送られましたが、来年どうなるのか、気になるところです。サンモリッツからリヒテンシュタインに下る途中、ダボスに短時間立ち寄り、会場予定地を見てきました。サンモリッツ同様、雪が一面に残り、スキーリゾート地であることをうかがわせてくれます。

ダボスは昔から保養地としてドイツ人に好まれていたそうです。狭いエリアにたくさんのリゾートホテルが建ち並んでいました。世界から政財界の首脳が集まると、その接遇や安全確保、交通整理などが大変だろうな、と関係者の苦労を思いました。

ごく短時間視察した後、その足でリヒテンシュタインの首都に向かいました。ファドーツでは、五輪委員会の責任者、東京五輪出場選手、日本との関係が深い地元の経済人らと昼食をともにしながら歓談しました。

東京五輪関連では、柔道のシュベンディンガー選手、アーティスティック・スイミングのシアーシャー選手が顔を見せ、東京大会での思い出話を披露してくれました。二人ともコロナ禍のため直接、市民と触れあう機会は持てなかったものの、日本の五輪関係者やボランティア、一般市民の気配り、もてなしに感動したと、好印象を抱いたようです。

リヒテンシュタインは人口、およそ4万人の小さな国です。日本でいえば地方の小さな市か町といった規模でしょうか。そこで五輪を目指して頑張っている若者がいます。

この日の昼食会に参加してくれた二人は、「3年後のパリ大会を目標に練習しています」と決意を語っていました。健闘を祈ります。(12月13日記)