白石大使の活動報告コメント「コロナ禍にめげず、復元からさらなる飛躍を」
令和4年2月28日

Covid-19の被害をもろに受けている業界の最たるものは旅行関連業界でしょう。飛行機、鉄道、ホテル、レストラン、旅行会社など裾野は広いはずです。それが、コロナ禍のおかげで2年余り、休眠状態を余儀なくされています。人の移動が禁止あるいは制限されているので当然でしょう。
2月14日にお邪魔した旅行代理店のJTB(チューリッヒ)もその一つです。私の世代にはJTBの前身の「日本交通公社」の名前の方がなじみあるのですが、JTBは海外の同業他社を買収・合併しながら世界展開の翼を広げてきたそうです。当地の責任者の神尾真次さんはクオニイツムラーレ(KUONI TUMLARE)社の最高経営責任者(CEO)で、もともとはJTBの出身です。ツムラーレ(2008年)とクオニイ(2017年)の2社は相前後してJTBグループの傘下に入り、現在はスイス法人として統合されて事業を展開しています。
旅行客のニーズの多様化に対応した旅行プラン作り、と一言でくくってしまえば簡単に聞こえますが、これが難しいことは素人の私にもわかります。それを世界中にネットワークを張って様々な顧客の要望に応えるのは大変なことでしょう。コロナ禍以前は世界中が旅行ブームの中にありました。日本もインバウンド客の急増と2020東京五輪開催機運の盛り上がりでホテルの建築ラッシュになりました。つい2、3年ほど前までは、ということですが。
神尾さんによると、コロナ禍の影響は予想以上で、大打撃を被ったそうです。何しろ、人の移動ができないわけですから当然ですね。特に、観光旅行は「不要不急」と見なされているので厳しい制限下に置かれてしまいました。コロナ禍の封じ込めを最優先する各国政府の水際作戦からすれ当たり前のことですが、その影響は甚大です。2020年にクオニイツムラーレが合体して、さあこれから、という時だっただけに出鼻をくじかれた感じだったのでしょう。
同社としては、制限緩和の足音を身近に聞きながら、これからの反転攻勢への作戦を練っているそうです。訪問時に神尾さんから是非にとお願いされたことが3点ありました。
水際措置については日本政府も内外の感染状況を見ながら早期に緩和する方向です。そうなれば、国際的な人の移動、交流が活発化します。日本大使館としては,スイスに限らずどこででも日本人旅行者、在留邦人の支援をし,滞在中の不安を取り除くための必要な情報を提供し続けていきたい。
神尾さんには上記のような趣旨のお答えをしておきました。100%、神尾さんが期待されるようにはならないかも知れませんが、コロナの感染を抑えつつ経済活動を活発化させるというのが日本を含めた各国政府に共通する考え方だと思います。
フランスではマクロン大統領が先頭に立って、「是非、旅行先にフランスを選んでください」と、神尾さんを含めた旅行代理店業者のグループを招いて力説したそうです。日本の首相の岸田さんも「是非、日本に」といいたいと思いますが、そこに行くまでには若干の時間が必要かも知れません。マスクなしで自由に世界を旅することができる日が待ち遠しいですね。(2月16日記)
2月14日にお邪魔した旅行代理店のJTB(チューリッヒ)もその一つです。私の世代にはJTBの前身の「日本交通公社」の名前の方がなじみあるのですが、JTBは海外の同業他社を買収・合併しながら世界展開の翼を広げてきたそうです。当地の責任者の神尾真次さんはクオニイツムラーレ(KUONI TUMLARE)社の最高経営責任者(CEO)で、もともとはJTBの出身です。ツムラーレ(2008年)とクオニイ(2017年)の2社は相前後してJTBグループの傘下に入り、現在はスイス法人として統合されて事業を展開しています。
旅行客のニーズの多様化に対応した旅行プラン作り、と一言でくくってしまえば簡単に聞こえますが、これが難しいことは素人の私にもわかります。それを世界中にネットワークを張って様々な顧客の要望に応えるのは大変なことでしょう。コロナ禍以前は世界中が旅行ブームの中にありました。日本もインバウンド客の急増と2020東京五輪開催機運の盛り上がりでホテルの建築ラッシュになりました。つい2、3年ほど前までは、ということですが。
神尾さんによると、コロナ禍の影響は予想以上で、大打撃を被ったそうです。何しろ、人の移動ができないわけですから当然ですね。特に、観光旅行は「不要不急」と見なされているので厳しい制限下に置かれてしまいました。コロナ禍の封じ込めを最優先する各国政府の水際作戦からすれ当たり前のことですが、その影響は甚大です。2020年にクオニイツムラーレが合体して、さあこれから、という時だっただけに出鼻をくじかれた感じだったのでしょう。
同社としては、制限緩和の足音を身近に聞きながら、これからの反転攻勢への作戦を練っているそうです。訪問時に神尾さんから是非にとお願いされたことが3点ありました。
- 水際措置の適正化
- 国際交流の再開
- 日本人旅行者へのサポート、不安払拭
水際措置については日本政府も内外の感染状況を見ながら早期に緩和する方向です。そうなれば、国際的な人の移動、交流が活発化します。日本大使館としては,スイスに限らずどこででも日本人旅行者、在留邦人の支援をし,滞在中の不安を取り除くための必要な情報を提供し続けていきたい。
神尾さんには上記のような趣旨のお答えをしておきました。100%、神尾さんが期待されるようにはならないかも知れませんが、コロナの感染を抑えつつ経済活動を活発化させるというのが日本を含めた各国政府に共通する考え方だと思います。
フランスではマクロン大統領が先頭に立って、「是非、旅行先にフランスを選んでください」と、神尾さんを含めた旅行代理店業者のグループを招いて力説したそうです。日本の首相の岸田さんも「是非、日本に」といいたいと思いますが、そこに行くまでには若干の時間が必要かも知れません。マスクなしで自由に世界を旅することができる日が待ち遠しいですね。(2月16日記)