白石大使の活動報告コメント:「スイス職業教育の充実に驚く」

令和4年9月13日
溶接のコンテスト
石積みのコンテスト
ベルン市内の大きな展示会場で、2年ぶりに「スイススキルズ(SwissSkills 2022)」と呼ばれるイベントが開かれ、初日の9月7日に見学する機会を得ました。
 
会場では、タイトルが示すように技能・技術分野の150種にわたる職業が紹介されていました。私が訪れた会場では、庭の石の積み上げ、砂利の敷き方、トイレや台所の配管、溶接などの技術を競っていました。それをベテランの職人が点検して評価するのだそうです。
 
実演がコンテストとして扱われているものがあります。その数は85の職業に及び、アプレンティスと呼ばれる見習い訓練生が腕を振るいます。最終日にはその表彰式があるとのことでした。
 
スイスでは、義務教育を終えるとその3分の2が職業高校、残り3分の1が大学進学を目指す一般高校に入るそうです。スイスの多彩で実務的な職業教育には定評があり、その長所を取り入れようと多くの国が研究しています。
 
職業学校の生徒たちは、在学中に実技訓練、職場体験など実践的な経験を積み、卒業後は即戦力として働くことが期待されています。もちろん、実際の仕事場でさらに腕をみがく必要はあるでしょうが。
 
会場には、職業学校に通う男女の生徒たちがたくさん訪れ、熱心にあちこちのブースを見て回っていました。(9月12日記)