海外安全対策情報(2020年4月~6月)

令和6年6月13日
在スイス日本国大使館
 

1 社会・治安情勢

(1)一般的には安定していますが、近年、欧州近隣諸国ではテロ等の凶悪事件が発生しており、スイス国内においても同種事件に対する警戒が必要です。
(2)観光地、電車、トラム及びバスの車内ではスリや置き引きに対する注意が必要です。
(3)都市部を中心に夜間や早朝の人通りの少ない場所では、暴行、傷害、恐喝、違法薬物取引、性犯罪等も発生しているため、単独行動に際しては安全確保に留意してください

 

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)一般犯罪の傾向
2019年のスイス犯罪統計によれば、刑法犯認知件数は、432,000件で件数はわずかに減少したものの、割合は前年比±0%でした。
人口1,000人当たりの犯罪発生件数は、スイス全体では50.6件、多い州からバーゼル=シュタット準州109.0件、ジュネーブ州95.1件、ヌーシャテル州64.3件、チューリッヒ州59.9件、ヴォー州57.3件、ソロトゥルン州53.8件となっています。これらの州はスイス全体よりも犯罪発生件数が多いため、特に安全に留意する必要がありますが、他の州についても安全確保には十分注意が必要です。


主な犯罪別件数は以下のとおりです。
 事件種別 2019年(件) 2018年(件) 前年比(%)
殺人 46 50 △8
殺人未遂 161 149 8
傷害(重度) 637 585 9
傷害 7,710 7,624 1
窃盗 127,120 128,621 △1
車両盗難 41.944 41,796 0
強盗 1,872 1,644 14
詐欺 17,606 16,319 8
恐喝 992 958 4
住居侵入 5,205 5,055 3
強姦 679 626 8
放火 836 920 △9
総数 432,000 432,754 0

(2)邦人被害事案
ア 被害例
当館管轄地域においては認知しておりませんが、カナダ在住の邦人が2020年3月中旬から4月にかけ、電子メールによる賃貸物件詐欺被害に遭ったとの情報があります。
電子メール送信者の住所はスイスの住所、送金先はイギリスの銀行となっており、被害を受けた邦人は、カナダ治安当局に被害届を提出し、スイス連邦警察及びイギリス治安当局にも情報提供済とのことです。

イ 被害多発地域等
(ア)公共交通機関
チューリッヒ空港駅、チューリッヒ中央駅、ルツェルン駅、インターラーケン・オスト駅、ヴィスプ駅、ソロトゥルン駅、シュピーツ駅、ツェルマット駅など。
(イ)観光地
チューリッヒ、ベルン(時計塔、熊公園、バラ公園及び大聖堂周辺)、インターラーケン、グリンデルワルト(ユングフラウヨッホ)、ルツェルン、ジュネーブ、ツェルマットなどのほか、市街地路上、レストラン、ホテルなど
(ウ)手口
a 電車乗降時に荷物の運搬を手伝うふりをして盗む
b コインをばらまき注意を引いているうちに盗む
c 本人又は同行者に声をかけ注意を引いているうちに盗む

(3)邦人以外の被害事案
認知しておりません。
 

3 テロ・爆弾事件発生状況

認知しておりません。
 

4 誘拐・脅迫事件発生情報

認知しておりません。
 

5 日本企業の安全に関わる諸問題

認知しておりません。